40
昭和40年生まれの私は今年40歳になります。前にも書きましたが本当に月日のたつのははやいものです。私が20歳のとき40歳の方が「俺たちはダブルスコアーになったか!」と言っていたのを覚えています。もっと昔、小学生のころ年配の方に「何年生まれなの?」と聞かれて「40年生まれです」と答えると「昔は40年生まれと言うと明治40年を意味したのに今では昭和40年になったか」と感慨深くおっしゃっていたのを記憶しています。最近私が昔のことを何気なく話すと若いスタッフは感心して(ばかにしてるかも?)聞いてくれます。思い出すのは私が歯医者になって間もない頃、むし歯の多い子供を持つお母さんに今の生活習慣を変えないとその子の一生がむし歯のおかげで台無しになってしまうことを懇々と説明したらそのお母さんは「担当医を変えてください」と受付で言っていました。同じことを今いうとお母さんはかなり真剣に聞いてくれます。この違いは何でしょうか。話す人間と聞く人間の経験のバランスが取れているか、いないかの違いだと思います。この得体の知れないバランスはいろんな分野で非常に重要ですが、なかなか取れていないのが現実です。「若い人が何かをやるとブレーキをかけるのが年配者です。このブレーキにもバランスが必要です」「これからは高齢化社会。数の論理で行けば年配者が有利になるかも知れません。人口ピラミッドにもバランスが必要ですがこのバランスを取るのもなかなか難しいですね」
木藤久嗣